Kyoko Shimbun News(虚構新聞社)
非常によくできた嘘ニュースをまとめているサイト。あまりによく出来ているため、本物のニュースと間違えてブログ等で紹介されることも多いようです。
★★★★☆
虚構新聞社は、個人運営による日本のテキストサイトである。 「実際にありそうで実は存在しない」ネタをニュースとして掲載している嘘のニュースサイトだ。
概要
虚構新聞社は実在しない架空の組織だが、ウェブサイトやアプリで嘘のニュースを発信することで、メディアの虚構性を風刺的に表現している。
2004年に誕生した「虚構新聞」が、創刊20周年を迎えた2024年、記念すべき展示会を開催します。大阪市のArt Beat Cafe NAKANOSHIMAを会場に、3月27日から4月8日までの期間限定で行われるこのイベントは、虚構新聞ファンはもちろん、ユーモアと風刺を愛する多くの人々にとって見逃せない機会となりそうです。
展示会では、これまでに発表された1000本以上の記事から厳選されたものが、さまざまな形で展示されます。来場者は「虚構新聞」の世界を実物として体感できる、ユニークな体験が待っています。主な展示内容には以下のようなものがあります:
• 虚構新聞社20年史(現実世界との比較)
• 時代が追いついた謝罪広告集
• 初公開。虚構新聞編集デスク
• 実体化。虚構新聞記事
特筆すべきは、虚構新聞がスクープした後に現実となってしまった事件や出来事の展示です。これは、虚構新聞の予言的な側面を示すと同時に、現実と虚構の境界線の曖昧さを浮き彫りにする興味深いセクションとなっています。
入場料は前売り券が800円、当日券が1,000円(いずれも中学生以上)となっています。小学生以下は無料ですが、保護者同伴での入場が必要です。また、混雑時には入場制限や整理券の配布が行われる可能性があるため、前売り券の購入がおすすめです。
虚構新聞20周年記念展示会の詳細情報はこちら:
朝日放送テレビ - 創刊20周年記念 虚構新聞展
虚構新聞は、一見するとフェイクニュースと混同されがちですが、その本質は大きく異なります。虚構新聞の創設者であるUK氏は、自身の作品をフィクションの創作として位置づけています。つまり、虚構新聞は意図的に読者を欺くためのものではなく、社会風刺や娯楽を目的とした創作活動なのです。
UK氏は、虚構新聞をウソのニュースではなく、フィクションを作っているという意識で記事を書いています。その目的は単純に「読者に笑ってほしい」というものです。この姿勢は、フェイクニュースが持つ悪意や扇動性とは一線を画しています。
虚構新聞の記事は、現実の社会問題や時事ネタを風刺的に扱うことが多く、その中には驚くほど的確な予言となるものも含まれています。例えば、「コロナ禍で運動会に2メートルバトン登場」や「種なし柿の種発売」といった記事は、後に現実となってしまいました。こうした「誤報」に対しては、虚構新聞社は謝罪記事を出すという遊び心も忘れていません。
フェイクニュースと虚構新聞の違いについての詳細はこちら:
フムフムニュース - 「フェイクニュースじゃなく創作として笑ってほしい」虚構新聞社社主UKさんインタビュー
虚構新聞の人気記事ランキングを見ると、その時々の社会情勢や人々の関心事が反映されていることがわかります。最近の人気記事には以下のようなものがあります:
これらの記事は、地球温暖化や遺伝子操作、科学の進歩といった現代社会の課題や関心事を巧みに取り入れ、ユーモアを交えて表現しています。特に1位の記事は、深刻化する地球温暖化問題を言葉遊びで表現し、笑いと共に問題の深刻さを印象づける効果があります。
また、虚構新聞では、現実世界の出来事と絡めた記事も人気を集めています。例えば:
• 野井満千葉電波大名誉教授が死去、121歳 世界最後の計算尺使用者
• 「七夕短冊、多重下請けで祈願矮小化」 内部関係者告発
• 福沢諭吉、再登板 新券「終身名誉1万円札」に就任
これらの記事は、実在の人物や制度を巧みに取り入れることで、より現実味を帯びた「嘘ニュース」として読者の興味を引きつけています。
虚構新聞の最新人気記事ランキングはこちら:
虚構新聞 - 人気記事ランキング
虚構新聞の創設者であるUK氏によると、虚構新聞の歴史は2004年にさかのぼります。当初は個人でネットニュースを紹介するサイトを運営していたUK氏が、エイプリルフール企画として嘘のニュースを書いたところ、予想以上の反響があったことがきっかけでした。
その後、虚構新聞は徐々に注目を集め、2012年には第16回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門審査委員会推薦作品を受賞するなど、その独自の表現方法が評価されるようになりました。
UK氏は虚構新聞の変遷について、以下のように語っています:
「2000年代から2020年代にかけて、虚構新聞の捉えられ方は大きく変化しました。当初は単純に笑えるコンテンツとして楽しまれていましたが、フェイクニュースが社会問題化する中で、私たちの立ち位置も変わってきました。最近では、情報リテラシーを考える上での一つの視点として、メディアに取り上げられることも増えています。」
しかし、UK氏は虚構新聞の本質は変わっていないと強調します。「私たちはあくまでフィクションの創作者です。読者には、フェイクニュースではなく創作として笑ってほしいと思っています。」
虚構新聞の歴史と変遷についての詳細はこちら:
ほぼ日刊イトイ新聞 - 虚構新聞に時代が追いつく 虚構新聞社 社主UKさん
ネット時代において、虚構新聞のような「嘘ニュース」サイトは、単なる娯楽以上の役割を果たしています。以下に、その重要な側面をいくつか挙げてみましょう:
ただし、UK氏は「虚構新聞を通じて、情報を鵜呑みにせず、常に批判的に考える姿勢を持ってほしい」と語っています。これは、ネット時代における情報との向き合い方について、重要な示唆を与えています。
ネット時代における嘘ニュースの役割についての詳細な考察はこちら:
IDEAS FOR GOOD - フェイクニュースとは?デマの問題点と拡散の仕組み・騙されない方法
虚構新聞20周年記念展示会は、単なる「嘘ニュース」の展示会ではありません。それは、私たちがいかに情報と向き合い、批判的思考を養うべきかを考えさせる、現代社会における重要なイベントと言えるでしょう。ユーモアと風刺を通じて、私たちは自分自身と社会を見つめ直す機会を得ることができるのです。
虚構新聞社が創刊20周年を迎え、嘘ニュースの展示会を開催。フェイクニュースとの違いや社会風刺の意義とは?実際に会場に足を運んでみると、どんな驚きが待っているのでしょうか?